DATE: 2023/8/7

十和田湖夏季特別解禁釣行レポート -フィールドスタッフ 熊谷隆志-

【特別解禁と事前情報】
7/11
十和田湖の夏季特別解禁へ参加してきた。
十和田湖の解禁スケジュールは変則的かつ魚種によって異なる為、別記したいと思う。

ヒメマス漁期
10月1日から12月31日
翌年1月1日から同年6月20日及び同年7月11日から同月20日

サクラマス漁期
12月1日から翌年2月末日
6月1日から同月20日及び同年7月11日から同月20日

今回参加した7月11日から20日までの特別解禁は、ヒメマスとサクラマスの両方が岸から狙える特別な10日間。私感ではあるが、解禁スケジュールの中で大型のヒメマスやサクラマスとの距離がグッと近づくのがこの10日間だと思っている。

事前情報としては6月1日〜6月20日までの解禁時期の岸からの釣果はあまり振るわず、ヒメマスも小型魚が中心だったとのこと。しかし、SNS上では良型のサクラマスの写真も掲載されていたことから、全くのノーチャンスということはなさそうだ。

【プロトテスト】
今回の目的のひとつはVANFOOKから発売予定のタンデムフックをテストすること。
といいつつも以前から入念なテストを繰り返していたので、個人的にはあくまでも最終確認のつもりだ。開発の田口氏が巻いてくれたものを持ち込むことにした。
ヒメマスは口が柔らかくファイトも強いため、口切れが発生しやすくバラしの多い魚だ。その上、バイトも繊細なので線径が太すぎず刺さりの良いアイテムが好ましい。また十和田湖ではしばしばサクラマスも掛かるので、それに対応できるフックが求められる。故に今回のLSP41ベースのタンデムフックは十和田湖において非常にバランスの取れたアイテムとなることが期待できる。

【実釣①】
日の出と共に実釣を開始。まずは上のレンジからサブライムスプーン15gでサーチしていくがアタリがなく、中層より深いレンジ、カウント40ぐらいのレンジをリフト&フォールで細かく探っていくとフォール中に不意のバイトがあった。間髪入れずにアワセを入れるとどうやら良型のヒメマスらしく、上へ下へと激しく暴れまわっている。
ネットインしたのは36cmと体躯のある雄のヒメマス。ファイト中にワカサギを吐き出していたことからプランクトンイーターからフィッシュイーターへと切り替わった個体であることがわかる。ワカサギ喰いの個体が良く釣れる年は比較的サイズが大きいことが多く、これはこの後の展開に期待がもてそうだ。


写真①②ヒメマス 36cm サブライムスプーン15g S10 デリシャスピンク プロトタンデムフック使用

その後もコンスタントにアタリがありポツポツとヒメマスをキャッチできたが、すべて良型。同行してくれた釣友の舘松氏にも良型ヒメマスとグッドコンディションのサクラマスが出て盛り上がってきたところで雷雨により撤退を余儀なくされた。状況が良かっただけに悔やまれるが後日仕切り直しをすることにした。


写真③舘松氏の良型ヒメマス サブライムスプーン12g S01 赤金 リングドツインダンサー3L使用


写真④舘松氏の良型サクラマス サブライムスプーン12g S01 赤金 リングドツインダンサー3L使用

【実釣②】
後日、神奈川から横田氏を迎えて再度十和田湖へ。
滝のような雨の中だがやれないことはないので、まずは到着早々、夕まずめのワンチャンス狙いでエントリー。
今季の特別解禁ではまだサクラマスとのコンタクトがない為、サクラマスを意識しつつ釣りを展開していく。
サクラマスとヒメマスの釣り分けについては、ざっくりと前者は巻き中心、後者はフォール中心のヒットが多い。フォール中心の横田氏が良型ヒメマスを射止める中、貴重なワンバイトをフックアップして小型ながらサクラマスをキャッチすることが出来た。サイズアップを期待したが、その後は何事もなく日没と共に終了し宿へと向かった。


写真⑤横田氏35cm サブライムスプーン12g S09 グローコットンキャンディ ツインダンサーLL使用

翌日、早朝より舘松氏も合流して3人でエントリー。納得の1本を狙っていく。
今回エントリーしたポイントは足元からドン深のポイント。15gのスプーンをボトムまで落とすと着底までカウント80以上かかるポイントだ。それ故にレンジを絞るのは難しいが、回遊が見込める上に、地形変化に富んだポイントである。
舘松氏は12gのサブライムスプーンを駆使して沖から足元まで続く駆け上がりを丁寧に刻む釣り方。横田氏は昨日調子の良かったサブライムスプーン15gのグローコットンキャンディでカウント40ぐらいからのリフト&フォール。私はボトムまでしっかり落としこんでからの巻き上げ。それぞれが思い思いの釣り方でアプローチを重ねていく。

早々にキャッチをしたのは舘松氏。丁寧なアプローチが功を奏したのだろう。
十和田湖で38cmはかなり大きい部類!


写真⑥舘松氏38cm サブライムスプーン12g S01 赤金 リングドツインダンサー3L使用

遅れて私にもヒット。巻き上げ中のひったくりバイトなのでサクラマスだろう。
ブレイクへ擦られてのラインブレイクにだけ気をつけて丁寧にファイトをし、ネットに収まったのはなかなか良型のサクラマス。初日の舘松氏のサクラマスには見劣りするものの充分な一本だ。巻きで釣れたことへの喜びも大きい。


写真⑧サクラマス サブライムスプーン15g S10 デリシャスピンク プロトタンデムフック使用

横田氏もフォールバイトをしっかり掛けて良型ヒメマスをキャッチ。
全員安打で早上がりとなった。


写真⑨横田氏ヒメマス サブライムスプーン12g S09 グローコットンキャンディ ツインダンサーLL使用

【まとめ】
今回の十和田湖特別解禁は例年に比べてヒメマスの数釣りという雰囲気ではなかったが、出れば良型揃いの年だったように感じる。仲間内の釣果報告や釣果情報によると40overのヒメマスをキャッチしたアングラーも複数人いたりと、とても夢のある特別解禁だったのではないだろうか。
群れの来遊によって、たて続けに何本も釣れるような状況ではなかったことから、群れを形成する個体数が少なかったことが予測できる。個体数の少ない群れや単独での回遊個体を射止めるにはレンジの見極めや回遊ポイントでの粘りや見切りの判断が重要であり、上手いこと噛み合ったアングラーが釣果を伸ばせていたのではないだろうか。粘りの釣りやバイトが少ない展開は集中力の欠如にも繋がり、不意のバイトを逃しがちである。今回の釣行において私が結果を残せたのは、プロトのタンデムフックがしっかりと力を発揮し、不意のバイトへの対応をサポートしてくれていたことが大きい。湖の釣りは0か1かの博打的要素も大きく、貴重なワンバイトを獲れるか獲れないかで結果に多大な影響をもたらす。そんな中、プロトタンデムフックはしっかりと結果を残すことが出来た。今回はヒメマスやサクラマスを狙っての釣行だったが、各地のフィールドできっと武器になるアイテムとなるだろう。

発売を楽しみにしつつ筆を置きたいと思う。

筆者の今季最大のヒメマス 37cm サブライムスプーン15g イベント限定カラー プロトタンデムフック使用

タックルデータ

ロッドカルデラモンスター92HS (クマタニトラスト)
リールセルテート4000CXH
ルアーサブライムスプーン15g(クマタニトラスト)
ライン スーパートラウトアドバンスMAX POWER PE0.8号
リーダー スーパートラウトアドバンスエクストリームショックリーダー8lb

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